2016年2月24日水曜日

金継ぎ教室の御案内。


金継ぎのぐい飲み。
 今回のブログは僕の金継ぎ教室のご案内です。
こういったワークショップの告知は、文章がかなめで、ほぼ案内文の良し悪しでその集客が決まる、、、、そうなのですが、仕事そっちのけで、もう4回も書き直しており、精根尽き果てもう何も魅力的な誘惑を誘う文章など書きえない、、、、という結論にいたり、何の誘惑も無い、ただただ思った事を書き連ねる告知、、、、となりました。
そもそも、なぜ金継ぎ教室なのか、というと漆の最大の長所、器物の接着と塗装を体験し習得する事によって漆工の成立ちや仕事と歴史についてより深く理解できるようになるのでは、、、と思ったからです。漆の乾き(硬化)の具合やその素材感を直接的に体験する事は見たり聞いた事より、多くの事を学べると思うのです。
そして何よりも、今回最大のセールスポイントは八丁堀の古物と古書を商う名店、書肆逆光さんにてお教室ができるという事です。何か分からない事があれば、膨大な古書を通読し万物を知り尽くし、そして欠損した器は店内にて販売している陶片を使って果てしなく継ぎ足し巨大な作品を捏造する事ができ、尚且つ将来的に漆芸を志し人気漆芸作家にしてカリスマ古美術商として時代の1ページに名前を刻む事が出来る、、、、、、かもしれないのです。と、そんな夢の膨らむワークショップにしたいと思っております。詳細は下記の通り。

1、受講料は1人1回4000円(材料代別)となっております。4回1セットを予定しております。
2、毎回夜7時~のお教室となっております。(1回2時間程度の予定)
3、全て漆を使った金継ぎをいたします。パテや化学樹脂等は一切使用いたしません。
4、漆かぶれには十分気を付けて、配慮いたしますが、漆にかぶれる可能性がございます。

八丁堀の書肆逆光。

店内には古陶磁の他いろいろな物が、

縄文土器や、

古瀬戸の水注の陶片が、

同じ空間に存在し、とても楽し気。

古書も充実。
スティーグリッツやラルティーグを読み直し写真とは何か、を考えながら、金継ぎが出来る。

古美術商垂涎のカツゲン。

東京都中央区八丁堀2丁目3番3号2階 書肆逆光
と、いう事で、興味のある方は逆光さんか、相田aidayuichirou00@gmail.comまで、メールを頂けたらと思っております。どうぞよろしくお願い致します。


2016年2月14日日曜日

バレンタインデーについて考える。

甘味の大道。
 巨大なチョコ産業の陰謀が本日行われようとしています。バレンタインデーと称して日本中のカカオ豆を消費し、世界レベルでのカカオのインフレを起こして、何かとんでもない事を画策しているのでしょうか?
まず、こういった場合、事の起原を考えた方が良いように思われます。
恐らくは2月14日という日は旧正月と近日であることから、何か特別な事物を祝うのかもしれない。と思い色々と調査したところ驚くべき事実が判明したのです。

昭和21年生まれの父親に話を聞いたところ、昭和30年代前半頃までは、お正月を年に2回していたそうなのです。1回目のお正月は勿論1月1日、2回目は旧正月付近の日に執り行っていたそうです。そして、驚くべき事に2回目の正月にはチョコを家族で食べていたそうなのです。こういった事を聞いて、一つの仮説を考えてみました。
実は戦後のGHQの政策として、あまりにも疲弊した日本人の食生活と栄養面での大いなる改善が必要で、急務すべき事でありました。当時の日本国民の血糖値を上げるべく、数々の実験と研究の結果、開発されたのが、今僕たちが食べているチョコレートなのです。率先して研究の舵を取った米国最大手甘味カンパニーのバレンタインコーポレーションは、チョコレート開発の裏話としてこんな事を言ってました。
「戦略的なキャッチコピーが必要だったんだ。ギブミーチョコレートの様にね。」と。
そういったGHQの日本人高血糖値化政策は、何時しか旧正月にチョコレートを家族で食べるという本来の目的から少しづつ乖離し、愛しいあの子へ思いを込めたチョコを贈る、、、というふうに変化していったそうです。近年では囚われないバレンタインデーなども流行している様で、チョコの代わりに、おはぎや白玉ぜんざいといった和風のスイーツを贈るのだそうです。
今、僕たちの住むこの町では、甘味カンパニーに束縛されない反逆的な、甘くないバレンタインというのが流行しつつあるようで、朝食風の肴で一杯やって血糖値を上げつつ本来のバレンタインデーを取り戻そう、という趣旨なのだそうです。

本日はそんな最先端の風習を実験してみました。


まずは鮮魚コーナーで肴を探す。バレンタインで殺気立つ店員さんに
「店内は撮影禁止ですよ」と叱られこの1枚で撮影断念。

シシャモと芹のお浸しでバレンタインを実行する。

バイオリンの皿に盛る。

ご飯茶碗にお酒を満たし準備完了。

一気に飲み干して、素敵なバレンタインデー。

バイオリンの皿。径32センチ×15センチ。高さ2.5センチ

2016年2月3日水曜日

キューティズム

及川みのる氏の作品


 「かわいい」と「美しい」が言語から人へと擬人化し、2人が取っ組み合いの喧嘩を始めたのならば、どちらかが勝利を手中に収めるのでしょうか、、、、、、。
「かわいい論」を考えながら、こんな事を思ってしまいました。
太宰治が1939年に発表した短編小説の登場人物の、「美しさには、内容なんてあってたまるものか。純粋の美しさは、いつも無意味で無道徳だ」という言葉を信じて、擬人化した2人をどちらかが、正義でもう一方が悪役とならねばならない場合、それは、現代社会的な思考で考えるならば、恐らく「美しい」は悪役になってしまい、無道徳な「美しい」が幼気な「かわいい」を無意味にやっつける、、、、のでしょうか。そんな事を考えながら、先日、といってももう3日前になるのですが、予備校時代の恩師、及川さんの展示会へ行って来ました。
ただただ無心に創作した結果がこの像になるのだ、、、とおっしゃる通り、その造形は「美しい」と「かわいい」の血みどろのデスマッチを頭の中に描かせる、そんな作品たちでした。


こんな作品や

あんな作品。

後ろ姿も良い

焼き物のテクスチャーが、

何とも

良い感じです。

この近くの森美術館で村上隆展やってるよ、という眼差し。

という事で、森美術館へ、、、。

来たるべき美術家、村上隆。展示会入口の等身大フィギュア。

お土産の展覧会ガチャガチャ。