会津の仕事場付近の交差点。 |
先日の展示会では、皆様に沢山買っていただいたおかげで最終日に近づくにつれその夥しい売上から少しづつ売場を拡大し、最終的には地下2階から地上8階までの全フロアに作品を並べる事となり、高島屋を貸し切った形での大漆器展をすることができました。そして会期も7日間から7か月というロングスパンへと変更するよう会場側から懇願され、今は8階の社長室でコニャックを飲みながら日よけのブラインドを覗き込み外の喧騒を懐かしむ思いもさながらブログの更新ををしています。
商売というものは、多少虚栄を張る事が要求されます。たとえ、どんなに貧困のドツボであろうとも涼しい顔ををしていなければならず、今日明日の命にかかわるほどの空腹であっても、ランチの誘いをキッパリ断る、、、、それが、例え誰かのおごりであっても、、、、、といった忍耐力は、物を売る、、、というある種身を削った経済活動の中核であり、そういった力は努力や思想などで補うことなど出来ないのかもしれません。
もし、僕が今本当は、展示会で失敗してその負けこんだ借金の為にベーリング海沖の密漁船に乗っていようとも、ボリビア国境付近の銀山で肉体を酷使する仕事をしていようとも、そういった現実はブログの読み手には絶対に気づかれてはならないことなのです。
しかしながら7日間の展示会を通して感じたことは、こんな変なブログであっても、ささやかな共感が存在し展示会へ行ってみようという優しさにも似た行動が、更には工芸品を使ってみよう、、、という思いが芽生えた、、、、、という事です。
恐縮するとともに、この感謝の気持ちは暗喩など出来ないようです。
今回の展示会へ来て下さった皆様、大変ありがとうございました。
変形の紅茶入れ。 |
高さ:9.5㎝。幅:9.5㎝ |
スプーンが付属。 |
むんずと持てる様に刀痕のままの仕上げ。 |