2018年8月27日月曜日

99匹と1匹とスプーンと。

参考になる形?のスプーンいろいろ。

今まで匙を製作してきて、ここ数年はフォルムがまとまってきた感じがあります。

何年か前までは必ず製作時に古い匙を傍らに置いて線(ライン)が現代人のそれっぽくならないように、、、と気を付けながら制作していました。

ここ最近はそんなに前ほど気を付け無くていいかな、、、というぬるい制作態度になってきたので、今日は持っているスプーンの中でも気に入っているものを引っ張り出してきて、いろいろいじり倒してみた。

スプーン制作の叩き台に、、、と思って少しづつ集めたもの。



アジアのスプーン色々。

集めてみて、面白いのはアジアのスプーン。
ヨーロッパの匙にはないバタ臭さがあって、古い新しいに関わらず面白い。



朝鮮半島の金属のスプーン。手前から古い順に並べてみた。

朝鮮半島の匙はスプーンクロニクル(そんな言い方無いかもしれない)の中で取り立てて造形種類が多く洗練された美しさがある、、、と思っている。

10世紀位のもの。クワガタみたい、、。

中央アジアのもの。手前がガンダーラ2~3世紀。奥バクトリア紀元前1000年くらい。

スプーンというよりも何か祭具として使われたものだと思う。

裏側。ハンドル先端に一角獣の彫刻がある、、、。

一角獣。

ガンダーラのスプーン、、、というよりも香炉だと思う。底に何かこびりついている、、、

手前から中国のレンゲ、ティモールもの、中国真鍮スプーン。


真ん中のティモールの水牛の角のスプーンは造形も装飾も拙い感じで気に入ってる、、、



アフリカ、バウレ族のスプーン。

空想上のアフリカスプーンとか言いながら実はアフリカのスプーンはあまり持っていない。

アフリカのスプーンも種類が多いうえ、造形が面白いものが沢山あるのだけど個人的にちょっと苦手で、そういうネガティブなイメージが抜け落ちたフォルムを前回空想上のアフリカスプーンでやってみたのだった、、、




ロシアの漆塗りスプーン。現代。

ヨーロッパの匙。

自作スプーン。奥はローマ時代の匙。

前回の制作分のスプーンは何となくローマっぽい感じを意識してみた。
並べてみる、、、、

、、、という感じです。

2018年8月18日土曜日

木地ブロ。

チープな装飾を施したスイーツ用スプーン(木地)。


今日も木地の紹介ブログです。もうちょっと記事制作のプロセスなどを画像を交えて説明できたら、、、と思ってはいるもののそういった説明的なブログは長文になるし、言語能力を駆使しなければなりません。
理想を言えば、ここの空欄を膨大な文字で埋め尽くし、而も全て旧字体で今時誰も知らないような熟語をガンガン使って巧みなレトリックで行きつ戻りつしても読み込むのがなかなか難しい、というか何が書いてあるのかすら全く分からいような全盛期の福田恆存のような文章で自分の作品を紹介できたら、、、と思ったのです。


しかし、長文は辛いのでもう適当に写真でごまかす、、、というのが最近の手口になってしまっています。

なので、今日はちょっと細かい作品説明をしてみようと思います。


チープな装飾を鼻に見立てる。


今回のスプーンは、実用的な形の綺麗なものを目指して作りました。

実用的で尚且つ美しい綺麗な線、手に持った時にエレガントな感じがある、、、そういったスプーンを作りたくて制作しました。

しかし、製作時にもしこういったエレガントな感じをぶち壊すバカっぽい装飾があったらどうだろうか、、、、エレガントなバカっぽさってひょっとしたらイケてるんじゃ、、、と思ったのです。
上手く説明出来ないのですが例えると、スイカに塩付ける事によって甘さが際立つような感じで、物凄く美しいものに変な装飾を施すことによって更に美しさが際立つのではないだろうか、、、と思ったのでした。

自分としてはそこそこアリではないか、、、、上手くいったと現時点では思っているのですがどうでしょうか、、、、。



スイカの塩。あんこの塩気。そういった効果をもたらす。

基本的な印象はアジアのスプーンに足場を置いた。

造形の主軸。要の変な装飾。




こっちはスプーンと同時進行で製作したお盆的な皿。

ソールライターの映画のパンフレットが乗る大きさ。30㎝。

裏。

スプーンを乗せてみる。