2019年12月27日金曜日

メリークリスました。

自作の動物。



久しぶりのブログの投稿です。

もう、誰も見てないかも的な感じなのですが、展示会に来ていただいた皆様大変ありがとうございました。何とか年を越す事ができそうです。
それと、先週のデッサンウイークの報告です。
というのも↑の動物の玩具を展示会が終わってから集中して制作していました(制作動機については後日改めて) ですが、どうしても何だか思ったように形をまとめる事ができなくて、横河コレクションのウサギ↓をデッサンしにトーハク(東洋館)まで行ってきた、、、、という報告?です。

横河民輔のウサギ↓は、中国唐時代7~8世紀の明器の中でも優れた名品で、動物塑造で困ったらとりあえず描いとけ的な感じの彫刻か、、、と個人的には思っていて以前から時間を見つけて観察がてら描いておかねば、、、と思っていました。



奥からウサギ、イヌ、イノシシの順番に並べられた横川コレクション。

ウサギ業界№1か。

フォルム超きれい。

正面


後ろ姿。


実際にスケッチして分かった事は意外と細かい作り込みよりも全体感を優先している、ということ。
ほっくらした肉付きや愛らしい印象をリアリティをなげうって表現していて何ならウサギに見えなくたっていいや的な感じで作られているのでした。
おそらくは、、、というか、個人的な妄想なのですが明器(死後の生活に困らない様にと墓に入れるモノ)なので、そういったイメージの方が大切だったのかもしれません。
声高に言いたいのは後ろ姿の何か言いたげな何とも言えない雰囲気が素晴らしく、造形的に死角が無いデッサンの題材には好都合な彫刻でした。
実際に描いてみないとわからない量感だし、もっとゆっくりデッサンできたらいいな、、、と思いました(午後になると東洋館といえどお客さんが増えるのでざわざわして描けない)。

イノシシ。

イヌ、


スケッチは鉛筆のみOK。







という感じです。
動物の塑造については後日改めて、、、。

2019年11月2日土曜日

おざっす直前っす。

今回のDM画像。



今日は展示会直前の最終報告的な感じになります。
毎年恒例の展示会なのですが、今年は「酒の器」というコンセプト(というにはザックリし過ぎか)で制作して来ました。画像の一連の透かし彫りの入った器は毎日使うにはちょっと難しいかもしれませんが、お酒を飲んでいる時にテーブルに透かし彫りの影が映ったら良いだろう、、、、というちょっとエモい初期衝動を煮詰めていってフォルムを出しました。
なかなか器の高さのだったり彫りの量が難しく綺麗に影を作れているかどうか微妙なのですが、まあまあ及第点か、、、、と自分では思っています。



立ててみた。

影がちょっと微妙かも、、、光の具合か、、、

自作飾り台

今回のスプーンは普通な感じ、、を心掛けた。





11月12日~18日
日本橋高島屋 本館7階

です。どうぞよろしくお願いいたします。

2019年10月24日木曜日

あざっす。おざっす。こんにっちゃす。

酒器いろいろ。



前回、唐突に展示会のお知らせをしました。が、実は今年はもう一つ催事を予定に組んでいて、一昨日その催事用のフライヤーが届きブログのビジュアルが補完されたのでご報告を、、、、と思います。

催事の内容としては44人のグループ展なのですが、ここで注意したいのはこの人数にもなるときっと「AKB」とか「けやき坂」とかそういったアイドル的な(と言っても、この「もけやき坂」はケヤキという漆と相性の良い自然の材料がネーミングに刻み込まれていて実はなにがしかの工芸的なアプローチを示唆しているという事実が読み取れ、このメタファーはアイドルという表層的な象徴とケヤキという工芸的断片がある種の相互関係築きつつも、ある一定の距離感を保ちながらぼんやりと存在し、その曖昧さ故に存在感の不在化という恰も実存主義的な難解な意味を形成し、尚且つ抽象的な、、、、、)というか、文字数がそろそろ稼げてきたので、催事の内容を簡単に説明すると、

1、44人展で規模がめちゃくちゃでかいこと。
2、44人が全員が漆芸作家であること。
3、阪急うめだ、という集客力のある場所でやるということ。

この3つのことを鑑みると絶対にとりこぼせない催事で実は11月5日から、という東京の毎年恒例の展示会と時期的にちょっと被るにもかかわらず今年は二手に分かれず両方を取りに行く、、、という二兎を追うかなり危険な作戦を念頭に制作して来ました。

昨日くらいから「二兎追い作戦」の中枢アイテムとなる「酒の器」が室から出せる状況なので、少し紹介します。





「二兎追い作戦」の中枢中の中枢「二兎追い片口」と「二兎追い杯」。

ネーミングは置いといて木盃も片口もケヤキ制。

ちょっと作成の説明をすると、今年はかなり良い欅材が手に入れることができたので、実は前々から挑戦しては挫折を繰り返してきた欅の手繰りの器を作ってみました。

さすがにに挫折を何回も繰り返すとゴールへの陥穽が自ずと見えてくるようで、足掛け10年近くかけて漸く自分で納得できるレベルのものが作れたような気がします(ちょっと過剰なセールストークになってしまいましたすいません。)

とは言え材料に助けられている部分も沢山あって、この良材だから見れる、、、という感じかもしれません。


ガサっと出してみる、、、、

一昨日送られてきたチラシ。



展示会 漆山脈
9階阪急うめだギャラリー・アートステージ
11月6日~11日まで。6日から9日まで在廊いたします。

という感じです。関西方面の方はどうぞよろしくお願いいたします。

2019年10月9日水曜日

お知らせっすか。

最近(と言っても一か月以上前なのですが)出来上がってきたアイテム色々。


唐突なのですが、11月12日から日本橋高島屋で展示会をします。
と、いきなりのお知らせなのですがブログをサボっていたので緩やかな予定調和的な告知が難しい、、、というのと展示会が例年より2週間ちょっと先倒しになったせいで、制作ラッシュが苛烈を極めてもうどうやって何を伝えてよいのか分からない、、、のです。

本当に。

今日は連日の上塗りで、写真を撮る時間も無いので、ファイルの中の作品の画像を適当に並べていくブログです。

この色々な作品の制作プロセスやどういうコンセプトなのか、、、という説明は次回に先送りにする事にして、今日はとりあえず画像を並べてみました、、、という感じです。



ぐい吞み、、、というかコップサイズの木杯。

ケヤキ材の木理にまかせた感じのフォルム。



ちょっと説明すると、前々からケヤキでぐい吞みやコップっぽいものを作りたくって、何度も作っては挫折を繰り返していたのですがここ1年位で漸く出来るようになってきて、何とか自分の思った様な感じのものが作れるようになりました。

今年はこの手のゴブレット&ぐい吞みの展示会、と自分では思っています、、、、



連弁っぽいものを作りたかったのですが、、、

手の皿。

、、、、って感じです。


後日再度更新いたします。

展示会よろしくお願いいたします。

2019年8月28日水曜日

凡庸な片口製作

結構前に頂いたMさんの論文。
興味がある方奈良大学へGO!





今日は真夏の読み物、、的な感じで結構前に頂いたMさんの論文の感想、、、とここ1か月の制作成果の報告です。



実はこの論文、今年の3月にMさんから頂いていて、「工芸の美についてーアレントと使用対象物」というタイトルを見た瞬間あまりにも難しそうだったので、文中にほんのわずかに載っている挿絵を眺めて読んだ気になっていたのでした。しかし、今度Mさんにお会いした時にまさか「あの挿絵めっちゃ最高でした~」的な事は言えないので、夏休みの読書感想文の気持ちで、再読したのでした。

「凡庸な悪」を論じたハンナ・アレントの工芸や芸術にまつわる言葉と柳宗悦の民芸論を比較対象しながら工芸の核を探ってゆく、、、、という論文なのですが1回読んだだけではなかなか理解が難しく、この読書感想文ブログをアップするのに7月末から読み始めてほぼ1ヵ月が経ってしまいました。

主題になっているのは民藝でいうところの用と美が「用vs美」という対比関係ではなく、「用即美」的な感じで使用対象物に「美」は宿る、、、といった用途(機能)と美についての関係性について語られているのですが、工芸品の用途と美について諄々と論じた言葉は強烈な説得力があり、何回か読んでゆくうちに何だか自分もそういったベタな工芸品を作ってみたくなってきました。

個人的に腹の底では「用と美」という二つの要素は相容れぬ別々のもの、と思っていて「用」のいわゆる利便性みたいなところを追求していくと、ある程度のところで美しさに執着出来なくなってくる、、、制作中に「美」という要素を諦めなければならないというジレンマは常につきまとう課題で、また逆も然り、、、、という自論がこのMさんの論文を読み進めてゆくうちに少しづつ崩れて行きました。

やっぱ「用即美」だ、、、と直近に制作した片口の木地、、、、の画像です。




片口のボディー。
むんずと片手で持てるように楕円形にした。


注ぎ口制作。
ケヤキは硬いので、曲面が入り組んだ形のこの部分は柔らかい朴の木で作った。 

小さくて作りにくかったので、口の先の塊は残しておく。

裏側。

むんずと持てる「用即美」の片口。

ボディーは欅。硬くて辛かった。

せっかくなので注ぎ口部分は塗り分けようかな、、、
ちょっと迷っている。



という感じで論文ありがとうございました。というブログです。

2019年7月15日月曜日

セントラルドグマは大陸系。

L型スプーン。



 今日は以前のプロパーアイテム啓介作のL型スプーンをリメイクしてみた。。というブログです。

原型が身近なアイテムなだけに同じ様な雰囲気にはしたくない、、、というのが本音で、じゃあリメイクでも何でもないただのいつも通りの創作じゃ、、、となりがちなのですが、今回はあえてL型スプーンのフォルムをなぞりつつ且つアジアの古いところの匙をセントラルドグマに据えて制作しました。

もの凄く簡単に乱暴な説明をすると父親が作ったL型スプーンと古道具の匙を足して2で割ったスプーンを作る、、、という感じです。
しかし、この足して二で割る系の制作は根幹の部分が似たような性質の物同士の場合は結構すんなりとできるのですが、全く出自と足場の異なるモチーフを足して二で割る、、、となると結構厄介で、素材の違いもさることながら作られた時代の違いや使い勝手の違いをどのように克服するか、、、といった様々な問題へのアプローチを考えなければなりません。
上手く説明できないのですが、ラーメンと素麵を足して二で割って創作ペペロンチーノを作りました的な感じの制作だったような気がします。


もともと、アジアのスプーンは日本の粘りの強いふっくらとした米ではなく粟や陸稲、又は古代中国のように一度蒸した米を水で洗い粘りを取りパラパラとくっつかない米がより気高い食べ物だ、といったある種のスノビズムに基づいた米食圏内の道具なので、全然日本の食卓の風景からは遠いところのアイテムという雰囲気が強い感じがします。

一方父啓介が作ったL型スプーンは本人に聞いたところカレーライスみたいな物を食すときに使い勝手のイイものを、、、と漠然とした「昭和」の食卓を前提としていて、この昭和の昼下がり感とガチガチのアジアの歴史のトーテミズムが果たして混ざり合うのだろうか、、、というところが最初の印象でなかなか手強い制作でした。



今回制作した新型L型スプーン。

新型の形は繊細さを表現したかったのでノコで抜く時も結構神経を使う。


結果から言ってしまえば、今回の制作ではフォルムから追って行き使い勝手は後から修正していく、、、といった感じで、先ずは大陸のスプーンの印象を掴んだ後L型スプーン感
を味付けて行きました。この主軸となるべきモチーフの印象を掴むというところは創作の要諦のような気がします。
その後何度か試作を経て今回のフォルムに行きついたのですが、自分の中ではまずまずの出来か、、、、と思える物が作れたような気がします。




大陸系のスプーン色々。10世紀~19世紀。

スプーンクロニクルの中に入れてもそこそこ違和感を感じない出来かと。

L型スプーンと並べてみた。
新型の方がアジア感「強」。

ズラリと。

超ズラリと。

、、、、と塗り上がりましたらまたご報告いたします。