2016年7月20日水曜日

パンチパーマとスキンヘッド

松枝悠希展 7月29日まで。

今月の12日から昨日まで金継ぎ教室の為上京しており、暫くブログの更新が出来ませんでした。なので、本来ならば金継ぎ教室のご報告、、、、をしたい所なのですが、敢えて時系列に逆らって一昨日出かけた展示会について書いてみようと思います。

何かしらの現象を言葉を使って報告する、という行為は記憶と感情をほどほど混ぜこぜにしないとうまい具合に伝達する事が難しく、時間が経てば感情的な情報が摩滅し、ただの記録になってしまいます。
芸術も同じで抑えきれない感情や衝動を表出してこそ本当で、そういったある種動物的とも言える何ものも存在しない芸術などあり得ない、、、、と考えております。

、、、、というのも今回見てきた展示会が予備校時代の後輩、松枝悠希氏の展示会だからという訳ではないのですが、そんな事を再確認させられました、、、、。
彼は、飼い犬か狂犬か、物干し竿かパルチザンか、広角レンズか望遠レンズか、電動か蒸気機関か、と問われたなら間違いなく後者で、気骨稜々たる人物、、、、。
数年前に合った時は色々と気遣いをしてくれたり、昔と変わらず先輩面をさせてくれたり、、、、と人間的に成熟した感じを受けました。なので、きっと作品も大人びた知的な物なのだろう、、、と思いつつ出かけたのでした。

ところがどうでしょうか。アンチテーゼや衝動性は見事に咀嚼され作品の一部へと再構築されており、美しくも大人気を気取らない素直な感性はとても共感でき、細部の作り込みもクリシェには終わらず、神は細部に宿る、、、などと思いを巡らせてしまいました。

パンチパーマとスキンヘッドがビックワンガムを噛みながら利根川の土手に佇む、、、、と何故かそんな牧歌的な風景が脳裏をよぎりました。
、、、、、、この夏の思い出に皆様是非。




飛び出す立体作品。

個人的にはコンセプチュアルにも思えました。

こういった作品たちは、

中々写真で伝えきれない細部の作り込みに醍醐味があるような気がします。

何故かビックワンガムが脳裏をよぎりました。

おそらくはサイコロを射抜いたこのミサイルがそう思わせた要因なのかも。

トランプカードのこの作品は特に作り込みが冴えており、

裸の王様の履くアウトドア用の靴がイカしてました。

何故か牧歌的な気分、
神は細部に宿る、、、、と。
松枝悠希展。南青山「新生堂」にて、今月29日まで、、、。