2015年3月16日月曜日

工芸論その1

4寸の汁椀
工芸品は昭和30年ころまで、生活用品として一般的につかわれていました。高度成長期になるとそれらは工場で大量に生産された使い捨ての様なものが現れ、つかわれる様になります。
本質的な工芸品には、それがどんなものであれ、それなりの美しさが宿っています。人間の手によって作り出された工芸品には作り手の美意識が嫌応なしに反映されるからです。工場で作られた様な物にも勿論工芸品である以上美しさはそれなりに存在するかと思います。
ある時期にデザインという頭の中だけで完結した美意識がもてはやされるようになります。売るために考えだされた美的要素です。今日の形を旧型にして新しいデザインを生み出すデザインは著しい流行を生み出し廃れた形を数多く更新してゆく、大きな歯車となってゆきました。まさに「神経を摩滅させる機械的な反復運動」の始まりです、、、、、、つづく。
銚子と盃
薬壺