2015年5月3日日曜日

地の粉山登山

珪藻土を蒸し焼きにして作られる地の粉
ここ数日ブログの更新が出来ない程に下地の仕事に専念しております。
生産効率の悪さを貧乏でカムフラージュして、なかなか商品ができてこないことを皆様にお伝えするという事から逃げているのではないか?
と思われそうなのですが、兎に角下地の仕事は重要です。器物の寿命すら決定してしまうのではないか?と、そんな風に思ってしまうほど大切な工程なのです。
そして漆器における下地論ともなれば軽めな頭脳をぐるぐる回転させても、なかなか説明が難しく混乱状態でブログの更新をしております。

下地用の漆:米糊と漆を混ぜ合わせて作ります。

混ぜ合わせた下地用の漆
一声で下地といいましても色々で、漆器の主立った特徴も下地の有無、塗付方法、などで殆ど決まってしまうのではないか、、、とそな風に思っております。
今僕が行っている下地法は、俗に「硬地」と呼ばれており、米粉と漆を練り合わせたペースト状のものに珪藻土の粉末(地の粉)を混ぜて、それを木地に塗付してゆく方法です。
 お椀など毎日使う漆器には欠かせない下地法だと思われます。珪藻土による下地法は実態が不明でいつ頃から始まったかは分からないそうで、法隆寺伝来のものにも珪藻土が塗付されたと思われるものがあるそうです。意外と古くからある方法、、、だそうです。
お椀の下地

別の角度から

匙の下地
とりあえず、今回はここまでという事で、、、、、。

下地の漆と地の粉を混ぜ合わせたもの